赤坂金型彫刻所

 

赤坂金型彫刻所の歴史と技術

 

赤坂金型彫刻所の創業は1940年。
祖父、初代・赤坂 兵之助が仏具や欄間、記念コインなどの製造業としてスタートさせました。
しかし、祖父は仕事中に不慮の事故で左手を失ってしまいます。

 

(左)祖父である初代兵之助が自ら作り上げた義肢 (右)祖父の作品と使っていた道具

(左)祖父である初代兵之助が自ら作り上げた義肢
(右)祖父の作品と使っていた道具

 

祖父はそこで諦めませんでした。
工具を掴むための義肢を自ら作り上げ、試行錯誤しながら力を入れずに切削でき、かつ細かな造形を生み出す技術を編み出しました。

【とにかく細かな造形を金属に彫る】
それが赤坂金型彫刻所の最大の武器であり、唯一無二の技術『赤坂式半月彫刻法』
です。

 

(左)『赤坂式半月彫刻法』とコンピュータ制御加工技術の融合 (右)『赤坂式半月彫刻法』での切削と造形加工

(左)『赤坂式半月彫刻法』とコンピュータ制御加工技術の融合
(右)『赤坂式半月彫刻法』での切削と造形加工

 

現在は、『赤坂式半月彫刻法』にコンピュータ制御の加工技術をミックスさせています。
コンピュータ制御で加工をおこなう会社は他にもありますが、刃を独自でつくることができるところはとても少ないのです。
それも、刃の先端が髪の毛よりも細い、刃物の先端が約0.05mmの極小の刃を自作する技術がある。
そんなことができるのは、国内……いえ、世界でも非常に希少です。

 

毛よりも細い、刃先が約0.05mmの極小の刃を自作

毛よりも細い、刃先が約0.05mmの極小の刃を自作

 

そんな私どもの持ち味は「繊細なデザイン彫刻」です。
私は、片手の祖父が様々な困難に向き合いながら磨き続けていたその手法を、現代の工作機械でもできるだけ再現すべく、最適化を幾度となく繰り返してきました。
その最適化のかいあって、『赤坂式半月彫刻法』は「オリジナルのデザインに全く忠実な、職人の主観が入らない」デザイン彫刻が可能になったのです。

実績としましては、「獺祭」で知られる山口県の酒蔵・旭酒造株式会社さまの商品「獺祭スパークリング」の瓶で使われるキャップの成形品です。
あのキャップの成形品は、私がデザイン彫刻した金型で生産されています。
『赤坂式半月彫刻法』は繊細なデザインを3D曲面にも彫刻可能ですので、筆文字のディテールがしっかりと残った金型に仕上げることができました。

 

彫りが深く、メリハリの効いた『赤坂式半月彫刻法』による「獺祭スパークリング」キャップのロゴの刻印

彫りが深く、メリハリの効いた『赤坂式半月彫刻法』による「獺祭スパークリング」キャップのロゴの刻印

 

注目していただきたいのは、「そのデザインが3Dの曲面上に美しく沿っている」ところ。
工業製品ではやはり「正確・安定」を求められますが、一般的な彫刻ではそれにお応えできない事も多く、デザインの再現性に苦労されることもあるのですが、『赤坂式半月彫刻法』ではその問題を解決しております。

「獺祭」での実績のお陰で『[cocur] fuku(コクール・福)』への彫刻イメージがしっかりとつかめ、そのイメージをカタチにすることができた・・・。
「モノづくり」はこのようにして技術が引き継がれ、新たな「モノづくり」へとつながっていくのです。

 

どんな状況下でも、「モノづくり」への想いはつづく

どんな状況下でも、「モノづくり」への想いはつづく

 

赤坂金型彫刻所作業風景